阿蘇外輪山に源を発する筑後川と耳納連山に育くまれた豊かな筑後平野には、悠久の昔から人々は暮らし、大地の恩恵を受けてきた。人々は、山野で狩りをし、荒ぶる筑後川をなだめて種をまき、収穫の喜びを感謝して村を作り、多様な文化と歴史を築いて来ました。その痕跡は、高良山中で狩りの途中に落としたハンドアックス(握り斧)や山麓で使用した細石刃、イノシシを捕らえた落し穴、ドングリを貯蔵した土坑なども発見されている。稲作農業が安定すると安国寺などでは、村を挙げての祭祀が行われたらしい。古墳時代から飛鳥、条里制の大規模な圃場整備が実施され人口が増えていくと筑紫の国は、筑前と筑後に分かれ久留米に筑後国府が置かれた。以後、奈良時代から平安時代と律令国家が続く。やがて源平争乱を迎え、地方国府に勢力を蓄えた在庁豪族の草野、神代、高木、菊池らは高良山で蜂起し、高野本庄で平氏の主力部隊3,000騎と合戦し、これを破った。その後の歴史の流れは省略するが、筑後平野を舞台に繰り広げられた歴史のドラマと紡いだ先人たちの足跡を訪ね紹介する。
(順次紹介) 神社―高良大社 水天宮 大善寺玉垂宮 篠山神社 日吉神社 若宮八幡宮 素戔嗚神社
寺院―梅林寺 善導寺 観興寺 千光寺 観音寺 専念寺 安国寺 朝日寺
史跡―久留米城 竹井城 発心城 鷹取城 御塚権現塚古墳 日輪寺古墳
縁起―観興寺縁起 高良玉垂宮 若宮八幡宮 大善寺玉垂宮
祭りー水天宮春大祭 筑後川花火大会 鬼夜 高良玉垂宮御神幸祭
説話ー榧木伝説 高良大明神と英彦山の天狗 赤岩のニナ貝 草野風流と九瀬入道 庄前神社と安徳天皇