緊急アピール! 埋立地の現状!
本堤の模型(側面図)

本堤の百分の一模型を上流から見たものである。

何故このような、奇妙な形をしているかといえば、

左岸(下流に向かって左)側は、谷の斜面が土砂流出防止保安林

に指定されているため、工事ができない。

従って、谷の中央部に高さ20mのコンクリート擁壁を立て、

ダム、擁壁、右岸、及び上流部の地滑り地を削った法面で囲った

場所にゴミを埋め立てる。

右岸(下流に向かって右)は斜面があるが、多くの断層や亀裂が

あるため、斜面に沢山のアンカーボルトを打ち込んで補強している。

本堤の底部は長さ10m、幅13mしかない。

ダムの上部は長さ27m、幅3mである。

ダムの右側斜面の岩盤もばらばらの破砕部及び土砂層であるため、

ダムの右端を岩盤に食い込ませることができず、ただ寄り添って

立っている状態である。

左端はコンクリート擁壁に連結されているが、左岸なで延びていない。

従って、ダムの形としては極めて不安定な構造をしている。

よく見かける砂防ダムを縦に半分に断ち切ったものを想像いただきたい。

ダム周辺の地盤が特に悪いことは、ボーリングコアーの状態を見れば、

一目瞭然である。

しかもダムの下には断層の破砕による軟弱地盤の層が存在する。

実施計画をよく見ると、ダムの基礎は一部軟弱地盤を埋め戻しコンクリート

に置き換える以外は基礎らしいものはない。

ばらばらに砕けた岩盤の上に自分の重量で立っているだけである。

処分場の左岸に当たるコンクリート擁壁についても、特別の基礎工事

はない。

構造上、横からの力に弱いのではないかと危惧しているが、市は必用に

応じて埋め戻しコンクリートで地盤を強化すると言うのみである。

これで、第一期工事8万2千立方米、第二期工事(左岸を延ばす予定)

12万4千立方米、計20万6千米の焼却灰、不燃ゴミの圧力支える

なければならない。

しかも、処分場の上部には地滑り地があって、下部を削って建設が

進められている。この地滑りのエネルギーが加わるのである。

地質学、土木工学の専門家は口を揃えてダムの滑り崩壊の危険を指摘

しているが、市は全く耳を貸さないのである。

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12月14日、久留米大学御井学舎で行われた市長候補者による

公開討論会における発言のうち、ゴミ処分場に関する部分についての

報告をメールに掲載しました。

久留米市民からは何の反応もなく、関心の低さをうかがわせます。

20日に福岡高裁で行われた裁判(工事差し止め)の裁判では、佐賀大学

土質工学の鬼塚博士の証言により、久留米市は国が定めた基準では

コンクリート堤は「ダムの基準」で設計すべきところ、「道路土工 擁壁工指針」

に基づいて設計している、と指摘しました。

重大なごまかしが判明しました。

また、岩盤の強度の根拠としているデーターは何の根拠もないごまかしである

ことも明らかになりました。

さらに、ダムが滑り崩壊の危険がある、とはっきり証言されました。

ボーリング調査の結果、全ての岩盤がいくら掘り下げてもばらばらの状態で

あること、断層や破砕帯の実情が法廷で写真やOHPの映像で明らかにされました。

地質学の松本博士は水縄山地には活断層が沢山あり、800〜1500年

の周期で大きな地震が発生する可能性があり、危険期に入っていることを学問

的に証言しました。

678年、天武の大地震が発生、日本書紀にも記載されています。

久留米市は2月21に反論すことになっていますが、動かぬ証拠を

突きつけられてどのように反論するのでしょうか。

開きなおって、地盤が悪くとも安全な施設を作る、と主張するでしょう。

これこそ土建屋の望むところです。費用はどれだけ嵩むかわかりません。

そのつけは全て市民、流域住民にかかってくるのです。

危険性がますまはっきりしてきましたが、市民は自分の近所に来なければ

よい、と無関心を装っています。

私たちは毎週日曜日、西鉄久留米駅前でビラを配ってPRしており、

このほか、市役所前や福岡天神でもビラまきをいています。

また、HPにボーリングや現地の写真を掲載しています。

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推進派の候補予定者は危険を訴える声に耳を貸さず、積極的に推進する、

と主張しています。

流域の心ある市民が協力して世論を喚起しなければならない時期に

来ています。

私の願いは市民が正しい情報を知って欲しい、ということです。