筑後川たより No.3
H9.10.10 朝夕 めっきり涼しくなって参りました。皆様には如何お過ごしでしょうか。 前の二回に続く 私からのお便りをこれから 筑後川たより と呼ばせて頂き、 筑後川の水源と水を守る当会の活動報告や筑後川に関する様々な情報を会員の 皆様にお知らせしていきたい、また会員の方々からも情報とお知恵を寄せて頂 きたいと思っております。 つきましては すでに会員の方も 改めて入会申し込みをして頂きますようお願 い致します。 先ずは これまでの簡単な活動報告から、 ○ 平成9年4月 筑後川の水源を守る会 をつくり、信愛女学院高校の生物の 教師、橋田沙弓先生のご協力を得て4月半ばより、高良川水源地のゴミ埋め立 て地白紙撤回について、の署名運動を開始しました。 ○ 同6月17日 署名を6月の市議会中に提出した方が良いということで 皆 様方のご協力で集まりました 6011名の署名を急遽取りまとめ、陳情書を つけて市長と市議会議長とに提出。その後、8月12日に市の建設常任委員会 で先の陳情の件が審議される、という情報を入手、しかも今回のように一度 本会議で決定した事を覆すときは、殆どの場合 即 不採択となるのが普通とい う事でした。 ○ 同6月19日 上京、ネットワ−クの有馬代表、今村事務局長と共に厚生 省などへ陳情に。 ○ 同6月26日 ごみ減量、リサイクル市民大会 のあった市民会館前で、支 援者の皆さん方とチラシ約1000枚を配りました。 ◯同8月12日 建設常任委員会にて第一回目の審査、この日は私の呼びかけ に応じてお忙 いなか17人の方が支援に駆けつけて下さり、お陰で私の意見陳述と6人の傍 聴ができました、寺崎議員や青木議員などの意見陳述や調査要請などが有り、 何とか再審査へ持ち越すことができました。 ○ 同8月26日 6月以降に集まった4088人の署名を追加ということで 提出。 ○ 同8月27日 建設常任委員会にて再審査、この日も17人の方がおいで 下さり、6人の傍聴で、前回と同じく議員と執行部(市職員)とのやりとりの 後、傍聴者は部屋を出されて裁決。不採択と決まりました。寺崎議員のみがこ の件については なお検討の余地有り という意見だったそうです。議員の勇気 に感謝します。午後から、命を守る会会長の丸山さんと県庁へ陳情に。 ◯ 同9月 5日 去る8月30日に有った菊屋奈良義先生の講演会にヒント を得て、高良内財産区議長の川口さん、生命を守る会の丸山さんとご一緒に熊 本の営林局に陳情に。 ○ 同9月 8日 福岡地裁にて裁判の傍聴の後、上記の川口さん、丸山さん と県庁へ陳情に。 ◯ 同9月25日 市議会(定例会)において不採択と決定、との報告書が後 日届きました。定例 会には建設委員会では不採択だったということで かけ られたのだと思われます。 以上のほか、6月に陳情書を添えて署名簿を出してから、このまま不採択に なったのでは 署名をして下さった、また集めて下さった方々の思いが無駄に なり兼ねない、と知恵をしぼった末、市議達 個人の意見はどうなのだろう? ということになり、夏休みに入ると同時に 橋田先生と2人で、建設委員を中 心に市政相談ということで家庭?訪問を始めました。 お会いできると 先ず私の書いた 水源地を守りたい を広げて、杉谷地区が どういう特色をもつ所かを 書いた部分を指し、ここに書いてある事の裏付け をさせて頂きます。 と 橋田先生の講義が始まります。 高良川の生物を14 年にわたって調査、研究して分かった杉谷地区の樹木と高良川の水質との関係 や昔 仲間とともに廃止させたダイオキシン入り農薬の事、その頃或る地区で はガンで死ぬ人が多かったこと、また最近 学会で発表された 耳納山の活断層 の事など、事実だけを淡々と話されると、それまで、あれはすでに決定した事 なのだから、ごみ協議会で市民の皆さんが決めたのだから、執行部が充分検討 してごみも施設も安全だと言っている、地下水はどこにも流れているから同じ ではないか、50年の使用期間を15年にしたではないか、なにはともあれ時 間が無い、などと他人の話など聞く耳を持たなかった人達(殆どの議員達)も 納得しない訳にはいきません。その中で、寺崎、青木両議員は数年前のものと はいえ、様々なゴミ処理法とその具体案について 実に詳しく研究されており ました。 きちんと分別収集してリサイクルやリユ−スしたり灰溶融炉を使え ば最終的なゴミの量も減り、あのように大きな埋め立て地はいるまい、とりあ えず市有地などを仮処分場にしておき 水源地ではない所にもっとみんなの納 得のいく処分場を造ればいい、と思います。 リサイクル商品は高くて売れないからリサイクル工場も増えない と聞きま すが、私は 企業に直接 補助金をだすことは問題を残すので反対、補助金の代 りに 小さな物ならエコ・シールなるものを作って差額分だけはり、それを貯 めてもって行けば 高い分はお金で返してもらえるようにする、シ−ルの貼れ ない物に対しても同じように 売れた分に対してだけ補助金を出すようにすれ ば、品質も向上し よく売れるようになると思っています。 要するに、これで分かった事は議員達の不勉強が安易な決定に繋がっていると いう事です。 冠婚葬祭に出席する時間は有っても勉強する時間は無い。というより、下手 に 詳しく知りたくない、市の執行部や賛成派議員の言うことを鵜呑みにして いた方が都合がいい、ということが有る のかもしれません。これは極論すれ ば私利私欲のためといえないでしょうか。 賛成派の議員については推して知るべし、処分場の実質工事だけでも60 億、工事用の取り付け道路や地元の迷惑料まで入れると100から120億円 とも言われる大金が動くのですから、 というのは考えすぎでしょうか。 それにしても、市の大小様々な問題がこの市議達によって決定され実行され る訳ですが、一事が万事この調子で市民の大切な税金が(市議達の給与や研修 費などを含め)湯水のように使われている、しかも これは市民が選挙で選ん だ結果だと思うとやりきれぬ気持ちです。 まず 市民が私利私欲を捨てなければ。そして 次の選挙では ソ ウ ガ エ。 それも 女性の、とか 女性の為に働く議員 ではなく、人間(自然)の為に 働ける 広い視野を持った人を探さなければ。それも 大量に! (朱に交わ ればあかく為りがちですから。)と、いうことで8月4日から26日までに、 のべ17人の議員さんを回りました。個人的には皆さんいい方なのでしょう が、なかなか会うと言って頂けず代りに奥様に聞いて頂き やっと本人に会え たら 塩を撒くようにして追い出されたこともあります。また 4回お宅に伺っ て5回目に やっと 議員控え室でそれも複数で30分ということも有りまし た。 話がつきず つい2−3時間というのはざらで、本当に皆さんよくつきあっ て下さったと感謝しています。一度など 3人とも夕食抜きで11時を過ぎて おり 翌朝お詫びの電話を差し上げたら、いやあ お二人のおっしゃる事はよく 分かりました、よい勉強をさせてもらった、今更自分の決定を変えるわけには いかないが、カンパしますから頑張ってください。と言って下さって感激、 もっとも まだ頂いてはおりません。 市長にも、と勧められて面談を申込み、 担当の職員4人には話を聞いても らいましたが希望はかないませんでした。 8月26日、再審査の前夜は これが最後、と荒木町から山本町まで2人で 走り回り、やっと夜の9時過ぎ 聖マリヤ前のうどん屋さんに落ち着いて、 「お互い よく頑張りましたね」「やれるだけのことはしましたよね」と プラ スチックのコップの水で乾杯。二人にとって この上も無くあつい暑い夏が終 わりました。お一人暮らしとはいえ お盆すぎから入院された妹さんの看病を しながらの橋田先生のお働きには脱帽、感謝あるのみです。 最初は、地元の人達だけが 単なる地域エゴで杉谷地区のゴミ埋め立て地化 に反対している訳ではない、と行政に突きつけると同時に、一人でも多くの方 に この大事を、本当の事を知って欲しいと思って始めた署名運動でしたが、 土地柄によるのでしょうか 市民のなかのお上意識の根強さを思い知らされま した。また 僅かでも補助金(私達の税金)などを貰っている人や団体の情け なさは目に余る思いでした。目先の事や団体を守る為なら子孫の生命はどうで もいいということでしょうか。本当に守りたいのは団体の中における自分の地 位なのかもしれません、それでなければ個人的になりと なんなりと行動でき たはずですから。そのような言い訳のできる、そして それがとおる社会の状 況というのは、いかに今の日本の大人達が生命というものを軽視しているかの 現れであり、それは最近の凶悪事件の低年齢化と無関係ではあるまいと思わず にはいられません。 行政に対し 良いことには協力し、悪いことはしっかり批判して正す という のが 正しい市民の在り方ではないかと思いますから、今回こそ、大人達がこ ぞって立ち上がれば 子供たちにも自然と生命の大切さが理解され、いい社会 勉強にもなったろうに、と思います。 今の子供たちは大人が思う以上に社会の汚れを知り、胸を痛めているのでは ないでしょうか。 4月に始まり、9/25に結論の出た「高良川水源地のゴミ埋め立て地白紙 撤回について」の署名運動の顛末は以上で終わらせて頂きます。 お忙しい中 こつこつと署名を集め、また陰に日向に、物心両面から応援し てくださった沢山の方々に心より御礼申しあげます。 ただ、残念なことに 問題はまだ解決しておりません。 一昨日10/8には 県庁へ行きましたが、明日はまた 上京して厚生省に行 く予定です。 9/22の朝日新聞にありましたように、予定地の保安林の解除ができない ため 9月着工が今年いっぱいに延びております、まさに薄皮一枚でもってい る状態です。別紙のように6件の裁判もなされておりますが、裁判と着工とは なぜか 別ものだそうですし、裁判をバックアップするためにも もう一度 保 安林解除反対のための署名運動をしたいと思っています。 前のに引き続きでお疲れとは存じますが、どうか もう一度ご協力頂けたら と存じます。 今回の運動は 前回と内容が違いますので、前に署名された方も もう一度署 名ができます。 お忙しい中とは存じますが、三百万人の飲み水となる筑後川 の水源を守り、子孫の健康と生命を守るために どうか もう一度 会員となっ て お力を貸して頂きますようお願いいたします。 つきましては 改めて会員を募り、また 通信費その他として、一口千円のカ ンパをお願いいたしたいと思います。お一人 何口でも結構です。 ○ 数口でしたら、普通の封書で 下記の申込書をそえて。 ○ できましたら、郵便振り込みでお願いします。 (普通)17410−21574531、福田 万里子 ○ ご入金をもって、入会とさせて頂きますので、カンパのみの場合はその由 お書き添えください。 お知らせ ≪さいばん.ウォッチング≫ しませんか? = 簡単に言えば、裁判の 見学です。 難しいことはありまん。必ず 開始時間の前に入室し ひたすら静 かに聞くだけです。なかなか 面白いものですよ。ご興味の有る方は10/1 6以降に福田まで。 ◯ 10月20日(月)午前中、福岡地方裁判所、監査請求の件 筑後川の水源を守る会 福田 万里子 (0942−26−8353) ――――――――――――― き り と り せ ん ――――― 筑後川の水源を守る会 入会申込書 ご住所=(〒 − ) お名前= 電話番号= (FAX= ) カンパ= 口 円 |