千歳会館(同窓会館)
久留米市御井町1635
TEL:0942-44-2432
FAX:0942-44-3846

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千歳会館のネーミングについて

商経同窓会
前会長 馬場 宏之


新装なった御井学舎同窓会館の名称は「千歳会館」と決りました。千歳は筑後川の別名、千歳川から頂戴したものです。この機会に千歳川の由来についていくつかの文献と私見を交えご披露したいと思います。

 千歳川の呼称については、661年第37代斉明天皇が、朝鮮半島の百済から救援要請を受け、新羅に出兵(白村江の戦)した際、現在の朝倉町に本営を構えられ、享年68歳で崩御されましたが、本営の横を流れていた大川に天皇の長寿を願って「千歳川」と命名されたのが千歳川のネーミングの由来だとされています。

 筑後川(千歳川)は板東太郎(利根川)、吉野三郎(吉野川)と共に筑紫次郎とも呼ばれる国内有数の大河川で多くの伝説を残し、また幾つかの呼称を持ちながら、その流域に肥沃な土壌と恵を提供して来ました。公式に「筑後川」という呼称になったのは寛永15年(1638年)徳川幕府から久留米藩への通達によるものだそうです。

 筑後川(千歳川)は高良山(高牟礼山)と共に郷土の二大シンボルであります。本学校歌の一節に、「大河は悠々我等が修学のふるさと」とあり、また旧制中学明善、久留米商業、附設高校の校歌に千歳川と高良山が歌い込まれていることをみても、筑後人がいかに郷土の象徴としての千歳川に誇りと畏敬の念を抱き、心のよりどころとしてきたかが分かります。

 また地元、久留米藩はこの千歳の名称を大事にしました。1860年代、当時の久留米藩は開国と殖産興業を富国強兵の方針とし、勝海舟の訓練所に士官を送り航海術を学ばせ、汽船(600トン)を購入、千歳川に因んで千歳丸と命名し沿海貿易に力を入れました。久留米中学(今の明善高校)の初代校長・梅野多喜造は、この千歳丸の士官であったというエピソードがあります。

 隅田川の水はテムズ川に通ずという名セリフがありますが、視野を広げて世界を見つめようということでしょう。

 御井キャンパスには現在300名を超える留学生が勉学に励んでいます。千歳会館がグローバル化時代の開かれた国際交流の拠点としての役割も果たすことを祈念します。

朝倉町、恵蘇八幡宮の裏山には、斉明天皇の御陵、前方後円墳があった。墳を囲んだ石柵に「齋明帝藁葬地」の文字が読みとれる。 齋明帝御陵のある高台から千歳川(現 筑後川)を望む。

千歳会館落成式における馬場前会長あいさつ
本日は、千歳会館の落成をこんなに多くの方々に祝って頂き、有難うございます。

かえり見ますと、この会館の建築が計画されましたのは、ちょうど3年前の3月でございました。
そもそも、我が同窓会は、旭町キャンパスの旧筑水会館に医・商同窓会が同居していましたが、同会館の解体に伴い、医・商同窓会の同居に終止符を打ち、私達はかって通い馴れたこの御井学舎に活動拠点を移したのであります。平成9年秋のことでした。

当初は、現在の600号館1階(半地下みたいなところ)ですが、そこで私達はかっての故郷に帰った喜びをかみしめたのであります。
しかし、諸般の事情(文学部の社会福祉学科の増設・学生会館の建設等)により、実に旭町キャンパスから数えて約7年の間に、3回の移転を余儀なくされました。
なんとしても早く落ち着ける場所が欲しいというのが我々の願望でもありました。

平成14年、御井学舎文系4学部3同窓会から建設委員を選出し、同年5月の第1回検討会から実に10数回の会合を重ね、その間幾度となく、各学部長、法人の担当部の参加もお願いして検討を重ねて参りましたが、残念ながら各同窓会の意志の疎通を欠いた時期があり、その結果、約2年間の遅れとなりました。
この2年の歳月は、私達にとりましては非常に長いつらい期間でありました。
”投げ出そう”そう思ったことも幾度かありました。
しかし、その間でも我が同志から背中を押され、同窓会の結束に勇気づけられたのであります。

そしてこの度、法人の暖かいご理解と各学部長をはじめとする、教学のご支援により、ようやく長年の悲願が成就しました。本当に感無量です。
俗に難産の子程可愛いといわれています。私達はこの可愛い子の出生を祝うと同時に、この新しい建物(佛)に魂を入れ、皆様のご期待に添う努力をすることを誓います。
この千歳会館が、3万人同窓生の親睦と心のよりどころとしての役割を果たし、すべての大学人に可愛がって頂くことを祈念します。

最後になりましたが、この素晴らしい会館を設計、提案をいただいた三島設計事務所の皆様、そして無事故で見事に工期内に完成して下さいました、半田建設様に深甚なる敬意を払い感謝申し上げます。

千歳会館完成

大会議室
談話室
小会議室
小サロン


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