身辺日録

J.Kou

しめ縄づくり

月初めからの公民館の仕事も、今日で次のMさんと交代である。こんなに嬉しいことはない。ここ数日の秋晴れのような心地である。今日は丸1日の勤めだが、朝は書道会のサークルがあった。ご婦人10名ばかりだが、皆さん、熱心である。昼からは男性のしめ縄作りである。製作の出来もさることながら、わらを打ち、揃え、編んでいく根気のよさに驚かされる。素朴な器具と指先の技巧とで、次第に形をなしていくのを見ると、昔、わら草履を履いたことが思い出される。しかしこんな秋晴れでなく、冬の厳しい冷感に足指はしもやけで赤く腫れていた。足袋の先が破けていても、やはり新しいわら草履は嬉しかった。今日はここ公民館の一室でシルバーの人たちが、せっせとしめ縄を作っている。書道とわら細工と、趣は何であれ、一心に行為出来ることは幸せである。さて私は、明日から時間が出来るわけだが、何ごとに焦点を当てるべきか。わら細工、書道、お絵かき駄目、カラオケも目途がないし、まずは酒場でじっくりと考えることにする。文化の都、久留米の路地裏の店で、私はときに、素晴らしい霊感が閃くことがある。


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