移り行く日々

J.Kou


孫娘のピアノ

中3の孫娘が、この頃毎日ピアノを弾いている。小さい時、習ったことがあったせいか、最近始めたにしてはなかなかうまい。塾に通うでなし、母に買ってもらった楽譜が、好きな歌だそうである。
夕食後に、姿が見えないと思ったら、ピアノか、私の部屋のパソコンのところである。
高校受験は大丈夫だろうなと、念を押すことがある。受験への不安なのか、気持ちのリラックスのためなのか、そのいずれでもあろう。
しかし孫娘のピアノを聞くにつけ、私もギターを、もう一度始める気になった。手垢のついた、かっての楽譜を取り出したが、指が思うように動かない。ギターのケースに埃が積むようになって、長い月日が過ぎた。ギターをもう離さないと公言して、長い月日が過ぎた。向上しようとしまいと、これが継続するための最後のチャンスである。孫娘のピアノに触発されて、何か自分の心に、燃え上がるものを感じた。


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