身辺日録

J.Kou


俳句会


吟行


夫婦とも八十路となりし賀状かな  園児らの声枯芝に弾むなり  数の子は娘の好物と知りにけり  春著きる暇なき妻の厨ごと  薄日にも蝋梅の黄の際立てり

句会での作品は、以上の如く、そこそこのものであった。10句中の5句であるが、読み返しても全体に低調の感じである。俳句を語るときの、皆さんの熱い口調には、時に圧倒されるものを感じる。私も怠けているわけではないけれども、語彙の不足などを別にしても、一途に熱中することがない。皆さんとの吟行や会話や、弁当を楽しむほどの心境に過ぎないのである。何事にしろ、目標を持ってひたすら学ぶ人は強いものだ。その中から総合力において、頭1つ2つ抜きん出た人が、先生の地位へたどり着くのであろう。運動会の競走で、1等を取るのはなかなか難しかったが、先生の地位もまた同じことかと思う。けだし多少の才能と、多大な努力を惜しまなかった人にして出来ることである。
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